【使ってみた】さくらのコンテンツブーストの魅力とは?メリット・デメリット、注意点をまとめました!

この記事は、「さくらのコンテンツブースト」を実際に使ってみた感想をまとめたレビュー記事です。これから利用を検討している方に向けて、メリット・デメリット、注意点をユーザー目線で解説します。当サイトでは約半年間、このサービスを利用してきました。この経験をもとに、初めての方でも分かりやすい内容でお届けしますので、ぜひ参考にしてください。

ねこたびや
ねこたびや

この記事は、以下のような方におすすめです!

  • さくらのコンテンツブーストをこれから利用したいと考える人
  • CDNについて学びたい方
 

さくらのコンテンツブーストとは

さくらのコンテンツブーストとは、さくらのレンタルサーバーで利用できるCDN機能になります。

CDNについてわかりやすく図解した画像

CDN(Contents Delivery Network)とは、ウェブサイトのデータをオリジンサーバーから直接配信するのではなく、別のサーバーにキャッシュされたデータから配信する仕組みです。この仕組みに加えて、複数の高負荷に耐えられるサーバーを使って分散処理を行うことで、ウェブサイトの表示速度を高速化したり、アクセスが集中してもサイトを安定して表示させたりできます。

この結果、CDNを導入することで、ユーザービリティが向上するので、UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善が期待できます。

通常、CDNを導入する際には、DNS(Domain Name System)の設定やその他の専門的な設定が必要ですが、さくらのコンテンツブーストでは、これらの複雑な設定を自分で行う必要はありません。マウス操作だけで簡単に導入できるため、特別な技術的知識がなくても誰でも利用できます。

このように、さくらのコンテンツブーストは、初心者でも簡単に利用でき、サイトのパフォーマンス向上を図ることができる非常に便利なサービスです。実際に使ってみた経験をもとに、その特徴やメリットをこれから紹介していきます。

先に公式サイトを確認したい方は、こちらのコンテンツブースト(CDN機能)をご参照ください。

メリット

簡単に導入できる

さくらのコンテンツブーストは、利用するのに難しい操作がないです。

さくらのコンテンツブーストを有効化するために、「WEBサイト/データ」から「コンテンツブースト」の「ドメインを追加」をSTEP1,2に分けて紹介している画像

全4STEPで、さくらのコンテンツブーストを有効化するための手順を紹介した画像。この画像は、STEP3:「ドメイン名」から有効化したいドメインを選択するシーン。STEP4:「設定」ボタンをクリックするまでのシーンを図解しています。

さくらのコンテンツブーストを利用するまでの手順は、以下のとおりです。

  1. さくらのレンタルサーバー管理者画面から、「WEBサイト/データ」-「コンテンツブースト」を選択
  2. 「ドメインを追加」をクリック
  3. ドメイン名にさくらのコンテンツブーストを使用したいドメインを選択
  4. 「設定」をクリック

この手順が確立されているため、難しい設定ファイルを直接編集することなく、さくらのコンテンツブーストを利用できます。

このように、さくらのコンテンツブーストは、さくらのレンタルサーバー利用者向けに最適化されており、初心者でも簡単に設定・利用ができます。

キャッシュされた記事は高速

さくらのコンテンツブーストによって、キャッシュされた記事の読み込み速度は高速です。

トップページがキャッシュされたときとされていないときの読み込み速度を比べた画像

上記の画像は、当サイトのトップページが「キャッシュされたとき」と「キャッシュされていないとき」の読み込み速度を比べた画像です。同じプロファイルで開くと、ブラウザのメモリキャッシュが反映されてしまう可能性があるため、別のプロファイルで開きました。

見てみると、662msだったのが138msになり、読み込みが高速になっているのが分かります。

もちろん、この値は時間帯や環境によって左右されますが、キャッシュ後の記事は今のところ高速に読み込まれています。

無料で利用できる

さくらのコンテンツブーストは、無料枠があり、お金をあまりかけたくないと考える方にとって非常に魅力的なサービスです。

さくらのレンタルサーバーやさくらのマネージドサーバを利用していると、各プランごとに設定された無料枠を使いさくらのコンテンツブーストを利用できます。

無料枠の内容は、以下の通りです。

  • ライト・スタンダードプラン
    • 月間転送量100GBまで
  • ビジネス・ビジネスプロ・さくらのマネージドサーバ
    • 月間転送量300GBまで

このように、さくらのレンタルサーバーとさくらのマネージドサーバーを利用している方であれば無料でCDNが使えるので、コストを抑えたい方にとって非常に便利なサービスとなっています。

デメリット

常にキャッシュされるわけではない

初期設定の段階では、常にページがキャッシュされているわけではありません。

初期設定では、キャッシュ時間が300秒に設定されています。これは、ユーザーがコンテンツ(記事)にアクセスしてから、300秒間はキャッシュが保持されることを意味しています。しかし、300秒を過ぎると、次のアクセスがあるまでキャッシュは再生成されません。

このため、常にコンテンツをキャッシュさせたい場合は、キャッシュ設定の調整が必要です。

この調整は、.htaccessを編集することで可能になりますが、キャッシュ設定を誤るとキャッシュ事故を引き起こす恐れがあります。

詳細は、後述の「キャッシュ事故に注意」で解説しますので、設定の際には十分ご注意ください。

注意点

無料枠を超えると課金される

さくらのコンテンツブーストを無料枠内で利用したい方は、転送量の超過に注意が必要です。

ライト・スタンダードプランでは月間100GBまで、ビジネス・ビジネスプロ・さくらのマネージドサーバでは月間300GBまでの転送量が無料枠に含まれています。

しかし、これらの枠を超過すると、1GBあたり5円の従量課金が発生します。

無料枠内での運用を目指す方は、計画的にサービスを利用していきましょう。

キャッシュ事故に注意

さくらのコンテンツブーストを利用する際には、キャッシュ事故に注意が必要です。

キャッシュ事故とは、キャッシュによって他人の個人情報が見えてしまったり、古いコンテンツが意図せず表示されてしまったりすることで起こる事故のことです。

このような事故を防ぐためには、キャッシュしたくないページのURLをキャッシュ対象から除外する必要があります。

さくらインターネット公式の記事には、以下の記載があります。

POINT:動的コンテンツのキャッシュ除外について

動的コンテンツ(閲覧者によって内容を表示仕分けている場合等)をキャッシュ除外しなければうまく動作しない場合があります。
WordPressはダッシュボード等で自動的にキャッシュ除外されますが、concrete5等他のCMSの場合はキャッシュ除外設定が必要な場合があります。
※ 以下が含まれるURLのパスについては自動的に除外されますので設定の必要はありません。

  • /wp-admin
  • /phpmyadmin
  • /wp-login.php
  • /mt.cgi
  • /admin.cgi
  • /xmlrpc.php

 

出典:SAKURA internet. “コンテンツブースト(CDN機能)を知りたい”. https://help.sakura.ad.jp/rs/2181/., (引用日:2024/11/15)

このため、WordPressユーザーは一部のURLが自動的に除外されますが、他のCMSを使用している場合には、手動でキャッシュ除外設定を行う必要があります。

キャッシュを除外する手順は、以下の通りです。

  1. さくらのレンタルサーバー管理者画面にアクセス
  2. 「WEBサイト/データ」-「コンテンツブースト」を選択
  3. キャッシュを除外したいドメイン欄の「設定」をクリック
  4. 除外したいURLを追加し、「設定」ボタンをクリック

このような設定を行うことで、キャッシュ事故を未然に防ぐことができます。

さくらのコンテンツブーストに限らずキャッシュを扱う際には、キャッシュを正しく管理し、事故を防ぐよう注意しましょう。

利用できるドメインに制限がある

さくらのコンテンツブーストは、いくつか利用できないドメインがあるので注意です。

Q.誰でも使えますか?

さくらのレンタルサーバをご契約の場合誰でも利用できますが、設定できるドメインに制限があります。以下のドメインは利用できません。

  • example.jp のようにサブドメインが無いドメイン(www.example.jpで利用できます)
  • example.example.jp のようにサブドメインでレンタルサーバドメイン設定が作成されているサイト(www.example.example.jp で利用できます)
  • さくらのDNS( ns1, ns2.dns.ne.jp )を利用していないドメイン
  • 初期ドメイン及びさくらのサブドメイン

 

出典:さくらのレンタルサーバー. “コンテンツブースト(CDN機能)”. https://rs.sakura.ad.jp/function/contentboost/?_gl=1*1jj62sh*_gcl_au*ODYyNjU4NDA3LjE3MTU2NTc5NTc., (引用日:2024/11/14)

さくらのレンタルサーバー公式の記事を見ると、上記の記載が確認できます。

特に、これからさくらのレンタルサーバーでさくらのコンテンツブーストを利用してサイトを運営しようと考えている方は、「サブドメインがないドメイン」を作らないように注意しましょう。

すでに、「サブドメインがないドメイン」(wwwなしのサイトアドレス)でサイトを運営しているという方もいらっしゃるかと思います。

実際に当サイトでも、wwwなしのドメインでサイトを運営していたので、同様の問題が発生しました。この問題は、リダイレクト設定を行うことで問題を解決しました。

もし、同じような状況でお困りの方は、「wwwなしだけどさくらのコンテンツブーストを使いたい!wwwありにしたリダイレクト設定を解説!」を参考にしていただければ幸いです。

 

まとめ

さくらのコンテンツブーストは、初心者でも簡単に表示速度と安定性を強化したい方に向いているCDN機能です。

この機能を使うことで、WEBサイトの表示速度が高速化され、アクセスが集中した際の安定性が向上します。

使ってみた感想:

メリット デメリット
  • 難しい設定ファイルを直接編集することなく、利用できる
  • キャッシュされた記事は、読み込み速度が高速
  • 各プランごとに設定された無料枠を使い、さくらのコンテンツブーストを利用できる
  • 初期設定の段階では、常にページがキャッシュされるわけではない

注意点:

  1. 無料枠を超えると、1GBあたり5円の従量課金が発生する
  2. 個人情報を含んだページやキャッシュしたくないページのURLを、キャッシュしないようにする
  3. いくつか利用できないドメインがあり、特にwwwなしのサイトアドレスが対応していない点に注意する

このような特徴から、さくらのコンテンツブーストは、初心者でも簡単に表示速度と安定性を強化したい方にとって非常に有用なサービスではないかと思いました。

さらに詳しく、公式ホームページを見たい方は、以下のリンクをご参照ください。

さくらのレンタルサーバーを詳しく知りたい

これから、WordPressでサイト運営をしてみたいという方に向けて、WordPressが運用できる「さくらのレンタルサーバー」のメリット・デメリットを分かりやすくまとめました。

さくらのレンタルサーバーの主な特徴は、以下の通りです。

・高いコストパフォーマンス
・無料で使えるサービスが多い
・分かりやすい操作画面

当サイトでは約3年間、さくらのレンタルサーバーを使用しており、その使用感を基にしたリアルな情報をお届けします。「どのレンタルサーバーを使うべきか?」で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください!

これまで記事を読んでいただき、ありがとうございました!この記事が、利用者様の参考になったら幸いです。なお、本サービスの利用に関連して、万が一不都合や損害が生じた場合でも、当サイトでは一切の責任を負いかねます。詳細については、「利用規約」をご確認ください。また、内容に誤りがある、またはフィードバックがございましたら、ぜひ「お問い合わせ」よりご連絡ください。

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